映画「国宝」の大ヒットの影響で本家本元の歌舞伎も人気のようです。
私は3年前から歌舞伎を観に行くようになりました。
きっかけは、年を取ったこと、が一つ。
動ける間に行きたいこと行っておこう。
というのと、うちは子供の下の代がいません。
つまり、お金を残す必要がないということ。
お金は備えで貯める、から、死ぬまでに使う、に切り替えました。(笑)
歌舞伎のチケットは、庶民にはお高いです。
演目や縁者によってチケット代は変わります。
若手の公演だと1万円くらいで1等席が買えます。
仁左衛門さんとか玉三郎さんとか団十郎さんになると、名前でチケットが売れるせいか
少しお高くなります。
12月の南座の顔見世公園になると26000円です。
二人で行くと52000円!
数時間で飛びます。
高いよね。
気軽に映画を観に行くようなわけにはいきません。
それにふつうのお芝居よりは少し難しいので基礎知識が必要です。
私は国文科出身なので、なんとかわかりますが、子供達には古典派難しいようで
娘はイヤホンガイドを借りています。
息子は予習をしてから行ってます。
ネタバレになっても、予習はしていく方が楽しめます。
見どころがわかる方が楽しめるし、話が分かってる方が理解度が増します。
こんかいは

古典(とは歌舞伎では言わないけど)の演目【伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)】
を団十郎さんが古典と新作の間、を目指してオリジナル化したもの。
通し狂言、にはなってるものの、「先代萩」の見どころの飯炊きシーンはありませんでした。ザンネン。
本当は、昼の部より、夜の部の方が見たかったのですが、チケット完売で
手に入りませんでした。ザンネン。
でも、昼の部は、団十郎さんが何役も早変わりで演じるので、団十郎さんを
たっぷり見れらます。
市川團十郎家の十八番から「不破」がミックスされていました。
歌舞伎の見どころはストーリーではないんです。
ストーリーは、、とんでもないものが多いです。
不倫や殺人のオンパレードです。(笑)
ま、時代が違いますので、今の感覚とは違うんでしょうね。
歌舞伎の特徴といえば、「国宝」でも主要伽羅が演じていた女形ですね。
団十郎さんも女役を演じています。
ま、花魁とかお姫様ではないんですけど、先代萩の主人公【乳人・政岡】です。
家臣の陰謀で放蕩を理由に当主が引退させられ、幼い子供が跡継ぎになりますが
いのちを狙われています。
政岡は幼い当主を守るために我が子を犠牲にします。(歌舞伎ではよくある)
乳人としての忠義と母としての慟哭。
そして、その陰謀の黒幕、、敵役もまた、団十郎さんが演じます。
団十郎オンステージ!!
団十郎さんをたっぷりと堪能できます。(笑)
大がかりなセットやすっぽん・花道・せり上がりや回り舞台なども見どころです。
あとね、衣装!
キャラクターによって、衣装が決まってるんですね。
その衣装にも意味があって、そこも見どころです。
衣装を見るだけで、身分もわかりますし、面白いのは
衣装にもいろいろ決まりごとがあって、今回だと、名古屋山三ですかね。
最初「不破」(鞘当て)で出てきたときは濡れ燕模様の白い立派な衣装を
来ていますが、後半、落ちぶれて紙子(落ちぶれて貧乏になったことを表す)
に変わっています。(演:中村虎之助=扇雀の息子・坂田藤十郎の孫)
歌舞伎は、知れば知るほど面白いです。
今回は娘と昼の部は行く予定だったのですが、体調がイマイチなので
息子と行くことになりました。


開場は30分前なので、時間を見計らって行きます。

今回はパンフレット(=筋書)を買いました。¥1600でした。

本当に見たかったのは、右側の「暫」の鎌倉権五郎。
舞台で化粧や着付けなど普段見られないところを今回は舞台で公開するのでした。
観たかったなぁ。
「暫」は市川團十郎家の家の芸の代表演目だし、ずっと見たいと思っていたんです。
ザ・歌舞伎!!
って感じですからねぇ。(笑)
いつか見れるといいなぁ。

今回は一回の真ん中あたりでまずまず、見やすい席でした。
団十郎さんの公演は、最初に団十郎さんが大まかな説明をしてくださいます。
人物相関図とか同じ人が何役もするので、初めて見る人は余計訳が分からなくなると
思います。
キャラがつかめていたら、その点見わけも尽くし、わかりやすいと思います。
お隣のおばさまたちは初めて歌舞伎を見に来たとのことではてながいっぱい飛んでました。
今回は2幕目と3幕目の間がお弁当タイムだったのですが、おばさまは
「これで終わりですか?」と聞いてきたので、
「まだ、もう一幕ありますが、この幕間の休憩時間は30分ですので
皆さんお昼にお弁当を食べられます。」と教えてあげると売店に行って
なだ万弁当を買ってこられてました。
売店でもお弁当買えるのですが、種類が少ないし、一度3種類とも
お寿司だったことがあって、お寿司を食べない私は困って、いらい駅を降りて
すぐに高島屋があるので、デパ地下でお弁当を買っていくことにしています。
今回はこれ

息子はひつまぶし、私は誤植おにぎりです。
3幕目は悪者が無事退治されてめでたしめでたし、で終わります。
歌舞伎公演は基本アンコールはありません。
いつも、一回だけやってほしいなぁ、と思います。
スーパー歌舞伎はアンコールやってくれます。
「新・水滸伝」と「ヤマトタケル」はアンコールがあって満足度が高かったです。
また、デパ地下に戻って家族へのお土産を買います。
綺麗なショートケーキは、帰るまでに時間がかかるのと、駅から自転車なので
まず、ぐちゃぐちゃになりますので、避けて大丈夫そうなものを選びます。
今回は、モロゾフのチーズケーキハロウィンバージョン。

紅茶とともにおいしくいただきました。(^▽^)/